ファッション・アクセサリ

2010年8月10日 (火)

弁護士バッジ

 最近は、法廷ドラマなどでも御馴染みの「弁護士バッジ」ですが、丸い形をした花びらについて、むかしは「菊の花ですか?」などと、よく尋ねられました。しかし、実はこれが「ひまわり」だということも、今では随分と知られてきたと思います。それでは、何故、弁護士バッジが「ひまわり」なのか、わかりますか?

 「ひまわり」と言えば、ゴッホの絵、ソフィア・ローレンの映画、気象衛星ひまわり、劇団ひまわり、ひまわりの小径(チェリッシュの歌)などが思いつきます。でも、どれも関係ありません(笑)。「ひまわり」という花の名前は、「太陽の動きにつれてその方向を追うように花が回る」というのが由来だそうです(by Wikipedia)。それと同じく、弁護士は常に太陽に向かって仕事をする、つまりは、「基本的人権と社会正義」の守り手として、精一杯努力する気概を示している…が、正解です。

 ところで、バッジの中(花びらの内側)がどうなっているかは、意外と知られていないようですね。実は、バッジの真ん中には「天秤」が描かれています。正義と法の女神である「テミス」も「天秤」を手にしているのですが、これは「正邪を測る」ものであり、これこそが正義の象徴なのです。つまり弁護士は「正義の味方」でなければいけないのです(きっぱり!)。

 かつて、たいへん口の悪い人から「弁護士バッジの天秤の一方には胃袋を、他方には性器を描けばよい!」などと、悪口雑言を叩きつけられたことがあります。「なんてひどいことを言うんだ」と腹が立った記憶がありますが、今から思えば、これこそ「反面教師」なんですよね。「公平無私」や「バランス感覚」など、弁護士に求められる「矜持」や「適性」を大切にしなければ…と、今さらながら身にしみます。

 さて、この弁護士バッジ、実は日本弁護士連合会から「貸与」されているもので、弁護士業を廃業する際には、返納しなければいけません。財務省の「造幣局」において製造されており、純銀製で表面に金メッキが施されています。ベテラン弁護士のバッジは、長い年月を経て金メッキが剥がれ、銀の部分が露出する結果、多少、錆びて黒っぽい感じになります。

 「ああ、そうか。バッジの色を見れば、ベテラン弁護士かどうかが判るんだ!」と理解したあなた、それは確かに正解! 金メッキが剥がれて黒ずんだバッジは、ベテラン弁護士の象徴なんです。しかし、バッジは意外と紛失しやすいのです。バッジのウラには弁護士の「登録番号」(一生涯変わりません)が刻まれていますが、紛失した場合に、きちんと元の保有者の手元に戻ることは余りないようです。

 偶然に一般市民の方々が拾ってくれたとしても、それが「弁護士バッジ」であることがわからないため、警察署や交番に届けよう…ということにはつながらないのかも知れません。かつて「オークション」に出品され、大きな社会問題にもなりました。私たちから見れば、弁護士バッジを入手して、いったい何に使うのか大いに疑問です。なお、弁護士でない者が弁護士であると詐称すると法律違反になりますのでご注意ください。

 弁護士バッジの再発行を求める場合、「いつ、どこで、いかなる状況でバッジをなくしたのか」という具体的な「顛末書」を提出し、さらに1万円(だったかな?)の「再発行手数料」を支払う必要があります。再発行されるバッジのウラには、弁護士としての登録番号のほか「再1」「再2」などの刻印が施されます。実は、私も「再発行組」で、バッジは新人弁護士の如くキラキラと輝いております。弁護士登録25年目ですが、メッキが剥がれて黒ずんだ「ベテラン・バッジ」には何故かご縁がありません(涙)。

 逆に、何時までも「金ピカ」という特徴を持った弁護士バッジもあります。特別製の「18金プレミアム」です。金メッキではなく全体が18金製ですから、メッキの剥がれようがありません。希望者は、銀製の貸与品を返納して、プレミアム・バッジを個別に注文することになります。ただし、こちらの注文には、数万円の費用(しかも時価!)が必要だそうです。昨今は金(Gold)の価格が高騰しているので、結構、費用が高くつくのじゃないか(10万円近い?)と思われます。

 私のような「庶民派弁護士」には、ちょっと手が届きそうにありませんし、そのようなブランド志向もありません。いや、正直に本音を言えば、それをなくした時のことを想像すると…ホントにねぇ(汗…)。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

| | コメント (0) | トラックバック (0)