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2016年2月 3日 (水)

「ゴシップ」があぶない

 昨日、巨人OBの大物元野球選手が覚せい剤取締法違反で逮捕されたことが大きな話題になっていますが、すでに約2年前から「薬物疑惑」が報道されていただけに世間の反応は「あ~あ、やっぱり!!」という感じですよね。期待を裏切らない…と言えば語弊がありますが、やっぱり予想どおり…というのが皆さんの正直な気持ちではないでしょうか。野球ファンを裏切った…との非難の声もありますが、もともとTATOO(入れ墨)など色々な意味を含めて「ああいう野球選手にはなってはいけない」というタイプの人物像でした。ですから、野球小僧たちには、今後とも「反面教師」的存在として語り継がれるべき…と私は思っています。

 ところで、この「大物逮捕劇」の報道の方に世間の関心が移ってしまい、「ベッキー騒動」も少しは下火になるか…と言えば、そうは行かないんじゃないかと思います。そもそも「ベッキー騒動」は「不倫」がイケナイというところに端を発していますが、「不倫」だけがテーマならこれほどの「おおごと」にはならないでしょう。週刊誌ネタの多くは、所詮は「ゴシップ記事」です。ゴシップというのは「ウワサ話」という意味です。たとえ「証拠写真」と銘打っていても、「綿密な取材」に基づくと掲げられていても、その中身は「ウワサの域」を出ない「あやふや」なものであることが少なくありません。

 しかし、今回の「センテンス・スプリング」(笑)の記事には「LINE」での二人のやり取りが克明に書かれており、そのリアル感は読み手を驚かせるほどです。第一弾の記事が出た際にはまだかなりの数の「ベッキー擁護派」がいましたが、第二弾の記事で「LINE」でのやりとりが詳しくレポートされるや、あっと言う間に「ベッキー擁護派」は「絶滅危惧状態」になってしまいました。「LINE」データの出所やその信憑性は必ずしも明らかではありませんが、生々しいやり取りを見せつけられてショックを受けたのは私だけではないでしょう。

 そもそも世間があれだけ怒っているのは「不倫」自体が理由ではなく、「あのベッキーが?!」という「裏切られた感」に裏打ちされているからだと思います。ベッキーさんは近年の「女性タレント人気度」でも常に「ベスト10」にランクインされており、好感度ナンバーワンとすら言われていました。このように好感度が高いからこそ10本以上もCM依頼を受けていたわけですが、世間の皆さんが抱く「良いイメージ」とご本人の「素顔」とのギャップが余りにも大きかったことが、大きな「裏切られた感」につながってしまったんでしょうね。

 ベッキーさんの「三角関係」は突き詰めるとプライベートな問題であって、しょせんは「他人事」にすぎません。不倫も離婚も慰謝料も、3人の間で(裁判所など公の機関を利用するかどうかは別にして)個人的に解決されるべき問題であって、世間があれこれ言うのも無責任な話です。ただ、「私たちも彼女に騙されていた!」という意味で、お茶の間までもが「被害者」と化したことで、この「騒動」への関心を支えるエネルギーが大きく増幅したのでは…と私は見ています。

 いつも元気でポジティブで好感度の高かったベッキーさんの素顔が、計算高く「したたか」で「あざとい」キャラだったことを白日の下に晒してしまったのがくだんの「LINE」データです。ただの「ゴシップ」が、タレント生命を断たれるかも知れないまでの「スキャンダル」へと大きく炎上したわけで、「ゴシップ」の恐ろしさを目の当たりにした数少ない「事件」だと思います。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!

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