« 「緊急事態条項」があぶない! | トップページ | 「号泣元県議」騒動に見る司法の劇場化(1) »

2016年1月23日 (土)

ベッキー騒動に見るLINEの怖さ

 タレントのベッキーさんが不倫騒動の渦中にあって、CM各社がベッキーさんとの契約関係を打ち切る動きも加速し、もはや「清純タレント」のイメージは粉々に飛び散ってしまった感があります。私自身もベッキーさんには好感を持っていましたので、今回の騒動については複雑な心境です(涙)。

 とはいえ、私自身がもっと気になるのは、流出したLINEにおける会話の内容そのものではなく、どうしてここまで克明にLINEの内容が流出したのだろうか…という疑問です。最近はスマホのメール画像などが裁判の証拠として提出されることも珍しくありません。むしろスマホのメールやスマホで撮った写真などから「不倫」が発覚することが多い…と言うのが正確な言い方でしょう。しかし、その場合に主流となるのは物理的な意味での「盗み見」です。メールなどの画面をこっそり写真に撮ったものが証拠として提出されるのが実情です。

 しかし、今回週刊誌に掲出された画面は、スマホのキャプチャー画像のように見えるのですが、トークのやり取りが何日分かあって、その内容もかなり詳細に押さえられています。ベッキーさんの記者会見前日のトーク内容があれほど具体的に出てくるなんて、いったい、いつどのように「盗み見」をしたんだろう…と不思議に感じてしまいます。それよりも、むしろデータそのものが遠隔操作等で盗まれたと考える方が自然じゃないか…などと思ってしまうわけです。

 この点、LINE社は、LINEがスマホ端末のほかPCやタブレット端末によっても使えること(マルチデバイス対応)を前提にしつつも、スマホ以外のデバイスからログインする場合には、「登録メールアドレス」と「パスワード」が必要となること、またデバイス利用の初回時には「PINコード」(ランダムな数字等)をスマホのLINEアプリから入力し、認証する必要があること、そして、他のデバイスからログインした際には、本人のスマホのLINEアプリに通知が届くこと…などを理由に、本人が知らないところでPCなどを通じてトーク内容が閲覧される可能性は限りなく低い…などと説明しています。

 なるほど、LINE社も従前に起きた「乗っ取り」や「なりすまし」の騒動に対応すべく、それなりの手は打っているわけですね。でも、本当にLINE社の言う「安全策」だけでLINEデータ流出が完全にブロックできるか…と言えば、必ずしもそうとは言い切れません。ひとつの「安全策」が打ち出されると、今度はそれのウラをかく「奇策」を編み出す輩がいるものです。そういう人たちの手にかかれば、相手がスマホを置いて5分程席を離れている間にLINEのトークを常時監視するための手順を完了することもけっして不可能ではないのです。

 LINEは便利なアプリであり、我が国ではスマホ所持者の9割が利用しているとの統計もあるようです。ただ「便利さ」だけにかまけて、「安全策」に対する気構えをおろそかにしていると、いつのまにか自分のプライバシーが誰かに「覗き見」されてしまうかも知れないことをどうぞお忘れなく!

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

|

« 「緊急事態条項」があぶない! | トップページ | 「号泣元県議」騒動に見る司法の劇場化(1) »

ニュースの読み方」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/544676/63107260

この記事へのトラックバック一覧です: ベッキー騒動に見るLINEの怖さ:

« 「緊急事態条項」があぶない! | トップページ | 「号泣元県議」騒動に見る司法の劇場化(1) »