« 最近の「事件簿」から | トップページ | 車は左、自転車も左! »

2014年11月26日 (水)

たかが選挙、されど選挙

 今回の解散・総選挙で必要とされる税金は約700億円と言われています。投票所を開設し運営する費用や投票案内・投票用紙などの印刷費用や郵送料、さらには投開票作業に必要な人件費などの「選挙執行管理費」がその多くを占めます。立候補者が有権者に送るハガキの郵送料や、選挙ポスターなどにも税金が使われます。

 さて、700億円あれば何ができるのでしょう。東京スカイツリーの総事業費が650億円ですからほぼ同額に近いですね。東京ドームの建設費は350億円ですからちょうど2個分です。航空自衛隊のF15J戦闘機が1機120億円なので何とか6機ほど買えそうです。伊勢神宮の遷宮の総予算は550億円で、出雲大社の遷宮の総事業費は80億円と言われていますから、これらを合わせると630億円になります。


 いずれにせよ、こんな巨額の税金が与党側の「党利党略」(あるいは安倍晋三首相の「個利個略」?)のために費やされるわけですから、これを「無駄遣い」と指摘して怒りをぶつけたくなる気持ちも十分にわかります。大義名分のない解散・総選挙に巨額の税金をつぎ込むことへの批判はあって然るべきでしょう。

 しかし、だからと言って「今回の総選挙には行かない」との選択肢は大きな誤りだと思います。日本国憲法は等しく日本国民に対し「普通選挙権」を保障していますが、これは私たち日本人には「当たり前」のことでも、世界に目を転じた場合、必ずしも当然に保障されているわけではないのです。

 

 昔から我が国では「水と安全はタダ」と言われてきました。水道をひねって出てきた水を安心して飲める。夜道を一人で歩ける。失くした携帯電話や財布が無事に手元に戻ってくる。そんなことが「当たり前」の社会は、世界でほとんど例を見ないと言っても過言ではありません。「普通選挙権」についても然りです。「失って初めて知る有難み」とでも言うべきでしょうか。

 700億円の選挙費用よりも、せっかく「普通選挙権」が保障されているのに無為に「棄権」してしまうことの方が、私には「もったいない」と思われてなりません。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

|

« 最近の「事件簿」から | トップページ | 車は左、自転車も左! »

弁護士のひとりごと」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/544676/60717454

この記事へのトラックバック一覧です: たかが選挙、されど選挙:

« 最近の「事件簿」から | トップページ | 車は左、自転車も左! »