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2014年5月 3日 (土)

法科大学院があぶない

 法務省の発表によると、平成26年度に実施される司法試験の「予備試験」の志願者数が約1万2600人と、過去最多を更新したことが明らかになりました。他方、平成26年4月入学の入試における「法科大学院」の志願者総数は1万1千人前後と報道されており、「予備試験」志願者の方が「法科大学院」志願者を上回ったことになります。

 「予備試験」に合格すれば「法科大学院」を卒業しなくても司法試験の受験資格が得られます。そればかりか、「予備試験コース」で司法試験に合格した人は、「法科大学院コース」よりも格段に「就職」が有利なのです。

 しかも、多額の学費を支払って2年ないし3年を掛けて「法科大学院」を卒業しても、司法試験合格率は25%どまりですが、「予備試験組」の司法試験合格率は70%を超えるのです。もちろん「予備試験」そのものの合格率は3%程度という「狭き門」なのですが、誰でも受験できること、将来の「就職」において格段に有利であることなどの理由から、その人気が高まるのは当然の帰結だと思います。

 ここにきて「法科大学院」を法曹養成の中核に据えようとした司法制度改革の失敗は明らかになっています。最大で74校あった「法科大学院」も、志願者の減少から「撤退」を余儀なくされるところが増え、来年度に学生を募集するのは59校しかありません。今後もこの減少傾向は続くでしょう。

  ところが、現在、「予備試験」に受験制限をもうけるなどして「法科大学院」を擁護しようとする動きが強まっています。現実を直視しようとせず、司法制度改革の失敗を認めたくない「守旧派」による時代錯誤の「逆行」としか思えません。本当にあきれた話です。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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