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2014年2月 1日 (土)

「明日ママ」があぶない(3)

 「知ってる世界」の一例を挙げましょう。同じ日本テレビ系の「ごくせん」というドラマです。ここに登場する女性教師は、実は暴力団組長の孫娘でケンカがめっぽう強く、自分の生徒を守るためにはチンピラたち相手でも闘う…という勇ましい設定になっています。このドラマの設定を「現実の世界」として受け止める人はいません。ドラマの舞台が「学校」であり、私たちの「知ってる世界」ですから、この設定が「荒唐無稽」でハチャメチャであることがすぐにわかるのです。視聴者は漫画チックな設定を笑って受け入れ、ただの娯楽として楽しむことができます。

 ところが「知らない世界」ならどうでしょう。例えば、フジテレビ系の「リーガル・ハイ」は、訴訟で一度も負けたことがない敏腕弁護士が登場して大活躍をするという、私たち弁護士にとっては本当に無茶苦茶な設定なのですが、私の姪(中学生)なんぞは「おじちゃんも毎日あんなことしてるの?」と平気な顔で聞いてきます。「だって弁護士の仕事なんか知らんから」と言う彼女に「悪気」はありません。「知らない」ということは、そういうことを意味します。

 残念ながら「明日ママ」の舞台になっている児童養護施設のことを私たちは殆ど何も知りません。このドラマを見て、何処までが本当で何処からがウソで、何が誇張やデフォルメにあたるのか、的確に判断する材料を持ち合わせていないのです。もちろん直感的に「それはウソだろう」と感じる部分は多々あるでしょう。しかし、それがどれだけ現実の実態とかけ離れたものかは断言できないわけです。

 大人の私たちでもそうなのですから、子どもたちはもっと混乱するでしょう。そして、仮に子どもと一緒にテレビを見ていたとして、「あの部分はウソ」「あそこは誇張がひどい」などと、的確な指摘をすることも難しいと思います。私たち大人ですら「立ち往生」しかねない…というわけです。(…続く)

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所

職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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