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2013年11月14日 (木)

司法試験「予備試験」があぶない(終)

 思えば、法曹人口の爆発的増員を目指す「司法制度改革」のなかで、法曹界にも「市場原理」や「競争原理」を取り入れてこそ市民・国民の為になるという意見が強く叫ばれました。「市場原理」や「競争原理」によって弁護士を「淘汰」することが合理的であるとの考え方です。

 いま、ここに来て「市場原理」は、「法科大学院」ではなく「予備試験」を選んだことが明らかとなりました。「競争原理」に従うなら、敗れた「法科大学院」は「淘汰」されるべき対象になります。ここで、「淘汰」されるべき法科大学院の「生き残り」のために、さらなる公費(血税)を投入することは「背理」であり「矛盾」のはずです。

 しかし、「予備試験」を目の仇にする法曹関係者からは、「本来の趣旨から離れた運用が行われている」という指摘が出ています。「法科大学院に行ける人は文句を言わずに行きなさい」と言いたいのでしょうが、動き出した「市場原理」を止めるのは「至難のワザ」と言うものです。

 法務省も「法曹養成制度」全体を見直す中で、「予備試験」のあり方を議論することにしているようです。しかし、「予備試験組」と「法科大学院組」の司法試験合格率をまったく同程度にしない限り、「予備試験組」の優位性は変わらないと思います。「予備試験」を制限すればするほど、逆にその優位性が高まると言うのも皮肉な話です。

 結局、「予備試験」を目の仇にすることは間違いであり、法科大学院制度の方こそが「改革」されるべき対象です。このまま「下位校」が淘汰される形で廃校あるいは統廃合が進み、最終的には「上位校」しか生き残れないというのが妥当な「将来像」なのでしょう。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!

http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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