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2013年10月30日 (水)

司法試験があぶない(5)

 司法制度改革の「目玉」とも言われた、法曹人口の大幅な増員政策は、明らかに失敗でした。大量増員を目的とした法科大学院制度の導入も、その意味で失敗だったことが明らかです。このように言い放ってしまうと、「法科大学院を卒業して法曹になった人、これからなろうとしている人に失礼だ!」などと、お叱りを受けることが多々あります。

 しかし、それはたいへんおかしな話です。私は制度設計や制度運営が誤っていると言いたいだけです。制度が変わってしまったために、法科大学院への進学を余儀なくされた人々には何の罪もありません。制度に翻弄された人々は「犠牲者」に過ぎないからです。

 幸いにして法曹資格を得られた人々、さらに幸いにして就職活動が実った人々には「おめでとう! ようこそ法曹界へ!」のエールを送ります。しかし、「羊頭を掲げて狗肉を売る」ような法科大学院(何処とは言いません)に、人生設計を大きく狂わされた「犠牲者」の皆さん方には、慰めの言葉すらもありません。

 しかし、驚くなかれ、いまだに法科大学院制度の失敗を認めず、法曹人口論でも「潜在的需要」を声高に叫んで譲らない方々が存在します。自分達の「失敗」を絶対に「失敗」と認めることができない、つまりは「反省」「悔悟」という言葉を知らない「更生不可能」な人々です。

 こういった人々が、現在、力を入れていることは、法科大学院の「延命策」です。日弁連の中には、予備試験受験者を制限する方向に動いている人々がいる…と聞き、開いた口がふさがりません。例えば、25歳以下は予備試験を受けられないことにしよう…とか、法科大学院生や学部生は予備試験を受けられないことにしよう…とかいう形で、予備試験合格者の多くを占めている受験者層を追い出すことが主眼のようです。

 「失敗は失敗」と認めて、早めに軌道修正しないと、人生設計を大きく狂わされる「犠牲者」が増える一方ではないか…と私自身は大いに懸念しています。(もう少しだけ続きます…)

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!

http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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