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2013年10月27日 (日)

司法試験があぶない(2)

 法科大学院を卒業したからと言って、みんなが司法試験に合格するわけではありません。大学院卒業後5年間のあいだに3回しか受験するチャンスがなく、3回失敗すると受験資格がリセットされてしまいます。もう一度、法科大学院に入学し直すか、あきらめて別の道を探すしかありません。

 単純化した試算をしてみましょう。司法試験の合格率を仮に25%とすると、3回とも司法試験に落ちる確率を考えると、75%×75%×75%=42.2%になります。つまり42.2%の受験生が「空振り三振」で「退場」を余儀なくされるという計算です。3回のチャンスのうち、いずれかで合格できる受験生は57.8%に過ぎないわけです。これを仮に、5回までチャンスを増やすなら、5回とも試験に落ちる確率は、75%×75%×75%×75%×75%=23.7%になります。つまり最終的に76.3%は合格できる計算です。

 とは言っても、これは現在のように司法試験の2,000人合格が続く…という前提での「試算」です。しかし、実際には毎年2,000人の司法試験合格者をすべて受け入れるだけの「法曹需要」はこの世に存在しないのです。裁判官が忙し過ぎると言われる状況が少しは改善されたのでしょうか、裁判官の採用人数はそれほど増えていません。バブル期前後には志願者が激減した検察官も、今や殺到する検察志望修習生の「肩たたき」に忙しいようです。

 そんなわけで、弁護士志望者の人口ばかりが膨らんでいますが、弁護士業界に志望者すべて受け入れるだけの「キャパシティ」がないため、とんでもない「就職難」が続いているのです。「就職難」だけでなく、なんとか弁護士登録したものの「廃業」を余儀なくされる人も増えているのが現状のようです。(続く…)

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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