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2013年10月28日 (月)

司法試験があぶない(3)

 ところで、法科大学院にとって強力な「ライバル」が登場しました。経済的な理由などから法科大学院に通えない人のため、例外的に設けられた「予備試験」の制度です。平成23年から始まったばかりで、合格率は平成23年が1.78%(合格者数116人)、平成24年が2.40%(合格者219人)と、かなりの「難関」です。

 しかし、この「難関」を突破した受験生の司法試験合格率が半端ではありません。たとえば平成25年の司法試験には2049人が合格し、合格率は26.8%でした。ところが、「予備試験組」だけの合格率はなんと71.86%にも上ります。

 法科大学院卒業者全体の合格率は25.8%で、最も合格率の高い慶応義塾大学の法科大学院ですら56.78%ですので、「予備試験組」の合格率が「破格」であることがわかります。しかも「予備試験組」の多くは、現役の大学生(学部生)や法科大学院生であり、予備試験が法科大学院制度の「バイパス」となり、司法試験合格への「ショートカット(近道)」になっているのが現状です。

 さらに、「予備試験組」に注目する動きが法曹界内部では起こっています。法科大学院の制度のもとでは、大学を卒業して最低2年間は法科大学院で学ぶ必要がありますが、大学在学中に予備試験に合格できれば、この2年間を省略して司法試験を受験できます。しかも、合格率は法科大学院生より高く、若くして司法修習に進むことも可能です。

 このように「若くて優秀な人材」が、注目されない理由がありません。我が国の「四大ローファーム」と呼ばれる大事務所などからは、予備試験に合格した段階で声が掛かると言われています。また、近い将来、裁判官に任官できるのは「予備試験組」だけになってしまうのではないか…などと、まことしやかに囁かれているほどです。(続く…)。


兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!

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