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2013年8月 8日 (木)

日本語があぶない(1)

 今朝(2013年8月8日)の「おはよう朝日です」を観ていて、ひっくり返りました。まず、私の大好きな喜多ゆかりアナウンサーが、新人歌手を紹介するのに「じゃっかん17歳」と言っていました。これだけなら、「17歳は弱冠とちゃうで~」というツッコミで足りたのですが、画面の字幕には、なんと「若干17歳」と表記されていたのです。

 ご存知の方も多いでしょうが、「弱冠」の語源は中国の故事にあり、「弱」とは20を意味し、「20歳の男子」が元服の際に被った冠を「弱冠」と呼んだことに由来します。ですから、「弱冠」は本来「20歳の男子」の意味しかありません。「弱冠16歳の女子高校生」などと言えば、「二重の誤用」になってしまうのですが、最近のTVなどでは平気で使われてしまっています。

 対する「若干」は、ほんの少し…という意味ですから、年齢を表示する際の修辞としては不適当です。通常は「当日券は若干を残すのみ」とか「若干の不安はありますが」といった形で使われます。「アナウンス原稿」を書いた人が一番悪く、それをチェックする人が手を抜いたとしか思えません。けっして喜多アナだけが悪いんじゃないんですよぉ!

 言葉というものは時代によって変遷していくものであり、みんなが気をつけないと、あっという間に「誤用」が大手を振ってまかり通るようになってしまいます。しばらくすると「弱冠」の表記が辞書から消えて、「若干」の欄にカッコ書きで「年齢が若いという意味では『弱冠』とも書く」などということになるかも知れません。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
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