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2013年1月 6日 (日)

「喪中ハガキ」に想う(1)

 そういう年齢なのでしょうが、年々「喪中ハガキ」を頂戴する数が増えています。前にも申し上げたとおり我が家に戴く年賀状は約800通ですが、この年末の「喪中ハガキ」は約40通でしたから、およそ5パーセントを占めることになります。

 ところで、「父が…」「母が…」と言う「喪中ハガキ」は理解しやすいのですが、「兄が…」「祖父が…」とか「曾祖母が…」という文面に接すると、はて、父母やその他の親族もみな「服喪期間」は同じなんだろうか…という疑問を抱いてしまいます。

 そもそも「喪に服する」という考え方は、朝廷や貴族社会の「専売特許」みたいなものでした。これが一般庶民に広がったのは、徳川綱吉が制定した「服忌令」(ぶっきりょう)が起源である…とする説が有力です。それまで、武家社会は「戦闘集団」であり、武士にとって「血の穢れ」や「死」を忌み嫌う思想などはありませんでした。

 しかし、5代綱吉の治世に至り、武断政治から文治政治への転換がなされるとともに、「死の穢れ」や「血の穢れ」を忌み嫌う朝廷・貴族の思想や習俗・神道儀礼などが武家社会に持ち込まれ、これが一般庶民へも浸透していったようです。

 明治7年に出された太政官布告の「服忌令」においても、武家社会のものが引き継がれ、「忌」と「服」(服喪)の期間が細かく規定されています。「忌」については機会があれば触れることにして、まずは「服喪期間」について、「服忌令」に規定された主なものを抜粋して整理してみましょう。「長い順」に並べると次のとおりです。
・13ヶ月:父母、夫
・150日:夫の父母、祖父母(父方)、養父母
・90日:妻、嫡子、祖父母(母方)、曾祖父母(父方)、兄弟姉妹、おじおば(父方)
・30日:養子、孫、おじおば(母方)
・7日:従兄弟、甥姪

 明治7年の「服忌令」は原文が漢字カナまじり文で、句読点がないため読み解くのが難しい部分もありますので、間違いがありましたらご容赦ください。

 ともかく、この「服忌令」はバランスが悪く、何処か変だなぁ…と言うのが正直な感想です。それもそのはず、「男系男子優先」の武家社会における規定をそのまま引き継いだものなんですから。そのあたりは割り引いて考える必要があるんでしょうね。

 とりあえず、今回はこのあたりで…(続く)。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
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