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2012年8月13日 (月)

キラキラ、それともDQN?

 子どもの名前については、生まれてくる前からあれこれと悩み、「あれにしようか」「これにしようか」などと夫婦で話し合っていたにもかかわらず、いざ子どもが生まれたら、またリセットして一から悩み直し、「名づけ辞典」をひっくり返しては字画などを指折り数え、じいちゃん・ばあちゃんからの「横槍」にもめげず(笑)、出生届のタイムリミット(14日)直前になってようやく役所に駆け込む…というのが、結構、普通なんでしょうねぇ。

 そうやって悩み抜いた揚句、苦労してつけた名前なのに、それを「DQNネーム」などと、とんでもないレッテルを貼られるのは、親としてはかなり心外でしょう。しかし、当の子どもにとっては、もっともっと切実な問題なのです。

 名前が「嘲笑」や「いじめ」の対象になることは、むしろ「定番」なのかも知れません。近頃はやりのキラキラネームは、「当て字」が多く、アニメチックなものや欧米チックなものが目立ちます。そもそもが「当て字」ですから、読み方にもバリエーションがあり得ます。必ずしも親が意図する読み方をしてくれるとは限らないのです。

 読み方によっては「卑猥」な用語、あるいはH系を連想させる「読み」になることもあります。「セフレ」(=sex friend)や「ま○こ」「お○こ」(=女性器)、あるいは「やらせる」「させる」と読める名前は、そもそも親が予測していなかっただけに「厄介」です。

 また、名前をつけた時点では、むしろ「ヒーローネーム」だったのが、その後の時代の流れで、「悪役」に転じた例もあります。有名なのは「角栄ちゃん事件」です。飛ぶ鳥を落とす勢いで「日本列島改造論」を繰り広げ、「今太閤」とすら呼ばれた田中角栄元首相が、後にロッキード事件で逮捕されるに至り、日本中の「角栄ちゃん」の肩身はたいへん狭くなりました。

 「悪魔ちゃん」と名付けようとした親に対し、行政サイドが「非常識」だとしてこの子の名前の将来を憂慮して、正式な受理を拒否した…という事例もあります。

 せっかく、キラキラネームとして付けた名前が、将来、DQNネーム扱いされる可能性だって皆無ではありません。DQNネームは、「いじめ」の対象となりやすいので、学校側は正直なところ忌避したいわけで、結局、受験においては子どもが不利になります。

 親としては、子どもにとって良かれと考え、オリジナルな名前を付けたにもかかわらず、結果として「親のセンス」が疑われることもあり得ます。親のセンスが疑われる…ということは、親がDQNではないか…と疑われることと殆ど同義です。親が「非常識な人物」である…などと一方的に思い込まれるだけで、大手企業などへの就職には不利に働く…と言っても過言ではありません。

 キラキラネームとDQNネームは「紙一重」と言われています。親の思いとは関係なく、悪い方へ転ばないとも限らないのです。やはり、子どもの名づけには、悩んだうえにさらに悩み抜く…というプロセスが必要なのかも知れません。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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