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2012年7月23日 (月)

「言い換え」が面白い?

 日本人は「縁起」を担ぐのが大好きです。たとえば「スル」という言葉は、負ける・失うに通じますので、これを避けて、「するめ」を「あたりめ」に、「すり鉢」を「あたり鉢」と言い換えることがあります。「ソル」を江戸では「スル」と発音したからでしょう、「ヒゲを剃る」を避けて「ヒゲをあたる」という表現があります。

 パスカルは「人間は考える葦(あし)である」と言いましたが、葦は「悪し(あし)」に通じます。それで「葭(よし)」と言い換えられています。江戸の「吉原」も、元々は「葦原」だったと聞いたことがあります。

 果物の「梨」は「無し」に通じるので、「アリの実」と言い換えますし、豆腐の搾りかすの「オカラ」は「空っぽ」を連想するので、「卯の花」(形状が似ている)と言い換えます。

 結婚式では、使えない「忌み言葉」がたくさんあります。別れる、切れる、終わる…などはその典型でしょう。ですから、ウェディングケーキは「切る」ではなく、「ナイフを入れる」とか「入刀する」と言い換えますし、披露宴の「終わり」は「お開き」です。これは、「鏡開き」も同じですね。鏡餅を「切る」あるいは「割る」ことを「開く」と言い換えて縁起を担いでいます。

 驚くのは、「猿」の異名です。「エテ公」と言う表現を聞いたことありませんか? 関西では結構、普通に猿のことをそう呼びます。「猿」は「去る」に通じるので、これを「得手(手に入れる)」に言い換えたという説や、「得手」は「得意なこと」を意味するので「まさる」のシャレだという説があります。

 いずれにせよ、「言い換え」はある種の文化ですね。しかし、言い換えることだけで安心してはいけません。だって、中味も本質もまったく何も変わっていないのですから(笑)。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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