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2012年5月10日 (木)

頑張れ!「平清盛」

 神戸にゆかりの深い平清盛ですが、「NHK大河ドラマ」の視聴率は必ずしも振るいません。これは決して、初回放送時に、井戸敏三兵庫県知事が画面の鮮やかさの欠如を指摘し「薄汚れた感じ~」などと批判したせいではないと思います(笑)。

 あの映像演出については、私も井戸知事のご意見に「1票」ですね。やれ綿密な時代考証に基づくだの、平安時代の空気感を忠実に再現した…だのと理屈をつけて説明されていますが、私の目には、ただ単に2010年の「龍馬伝」のヒットに気を良くし、「二匹めのドジョウ」を狙っただけ…としか映りません。確かに「龍馬伝」の映像演出は意外性があって、当時は秀逸だと感じられましたが、「同じ手」がそう何度も使えるはずはないでしょう。

 私は福山雅治のファンではないですが、松山ケンイチが福山雅治の人気を凌駕できるとも思えません。むしろ「平清盛」では、鳥羽上皇を演じる三上博史の方が断然輝いています。番組のタイトルを「鳥羽上皇」に替えたいくらいに、三上博史の方が、素晴らしいオーラを発しています(笑)。私自身、この番組を毎回欠かさず観ていますが、鳥羽上皇と待賢門院璋子(壇れい)との愛憎劇には、幾度涙したことかわかりません。

 そんなわけで、この前半までの展開では、「三上博史&壇れい」をメインに据えた「恋愛ドラマ」としては心から拍手を送りたいところですが、かの「平清盛」を主人公にした「大河ドラマ」は、まだまだ始まっていない、これからだ…と感じています。

 そもそも平清盛は謎の多い人物です。劇中では白川法王の「ご落胤」という設定になっており、この点は「平家物語」を踏襲していますが、生母は祇園女御ではなく、舞子という架空の「白拍子」になっています。白川法王も歴史上は50年以上にわたり「治天の君」として君臨してきた、まさに「もののけ」なのですが、その「もの凄さ」が伝わってきません。加えて、白川法王の「ご落胤」である清盛の「もののけ」振りもまったく見えてきません。ほぼゼロ点ですね。

 私は言い出したら止まらないので、誰か、助けると思ってSTOPを掛けて欲しいのですが(笑)。だいたい、公家中心の社会であった平安時代の後期に至って、何故に武士が台頭してきたのか、まったく説明がありません。「王家の犬」とさげすまれ、擦り切れて薄汚れた「木綿もの」しか着ていない武士が、どうして宮中に昇殿して、絹物を着た高貴な公家たちと、じかに言葉を交わすことが出来るのか。もうホントに不自然な映像には呆れてしまいます。

 清盛が「武士の世を!」と口にしていますが、そもそも平安後期は、公地公民制度が崩れて、国家の財政が破たんする一方で、藤原摂関家を中心とする公家たちの荘園管理にもヒビが入り、現地を実際に管理していた武士階級、殊に平氏一門が大いなる蓄財をしていました。清盛の父・忠盛は、莫大な財力をバックに鳥羽上皇のために、幾つかの寺院(例えば現在の三十三間堂)を建立して寄進しています。平氏がむちゃくちゃ金持ちだった…って、ドラマを観ててもわかりませんよね?

 もう、この辺で筆を置きますが、ともかく大河ドラマ「平清盛」は、今のところ、到底、及第点とは言えません。今後の展開に大いに期待しています。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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