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2011年3月 1日 (火)

地検特捜部の改革案

 昨日(2011/2/28)の記者会見で、笠間治雄検事総長が「郵便不正事件を受けた再発防止策」を発表しました。現在、東京・大阪・名古屋の各地検特捜部は、被疑者の逮捕から起訴までの手続について、そのすべてを担当していますが、これらの権限のうち「起訴権限」だけを分離して、例えば「公判部」などの検察官に起訴・不起訴を判断させるという「新方式」の導入が検討されているようです。

 一般の事件では、まず警察が被疑者を逮捕しますが、最終的には検察官が起訴するか否かについて判断するシステムになっているため、一応のチェック機能が働いていると言われています。これに対し、特捜事件は、「特捜部が自分で捜査して起訴する」というシステムのため「暴走しやすい」のではないか…と分析されています。そこで、「起訴権限」を分離(はく奪)することによって、「特捜部の暴走」に歯止めをかけ、事件の再発防止に努めようというわけです。

 ただ、検事総長自身が「内部に賛否両論がある」と言うとおり、実務的な運営がうまく行くのかどうかは大いに疑問があります。確かに「公判部」は起訴された事件の公判運営を担っている部署ですから、「公判維持」が可能かという視点で事件を見直すという意味では、改革案にも一理ありそうに見えます。但し、最終的には別の部署の検察官の判断を受ける…というのでは、特捜部の検察官の士気も下がるでしょうし、果たして公判部が特捜部に対し忌憚のない意見を言えるのか…という点でも疑問なしとしません。

 じゃあ、どうすればいいの? と言われても困るのですが…(涙)。

兵庫県弁護士会/神戸市中央区/藤本尚道法律事務所
職人かたぎの法律のプロ、弁護士藤本尚道です!
http://mbp-kobe.com/lawyer-fujimoto/

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